引用元: ・(-д-)本当にあったずうずうしい話 第134話
俺が先日体験した図々しい話
ある夜自分のアパートに帰ってきた
ら、部屋の前でおっさんに話がある
と声を掛けられた。
その時点でこっちの警戒度はMAXで、
ポケットの携帯に手を伸ばしながら
何の用ですかと聞いたら「A(元彼女)
の父親だと言えば分かるだろう」
と答えてくる。
が、そんな風に言われてもこっちには
全く心当たりがない。そもそもAと
付き合ってたのは大学1~2年の頃だけ
だし、別れ方もネトゲにはまったAが
大学にもサークルにも来なくなり、
バイトもやめてしまったのを何とか
説得しようとしたら逆ギレして物
投げてきて、今度邪魔しに来たら
ストーカーとして警察を呼ぶと
言われてケンカ別れという壮絶な
ものだった。
それ以後はAが大学に来ないため、
まともに顔を合わせることすらない
という顔見知り以下の関係でしかない。
もう嫌な予感がしまくりで、正直部屋
に上げたくなかったので近くの
ファミレスで話を聞くことにした。
そして、そのファミレスでの相手の
一言目が、「君はウチの娘と結婚する
つもりらしいが、今のような態度では
到底許すことは出来ない」
その一言でもうこっちの頭は大混乱、
リアルに開いた口がふさがらない状態。
おっさんは続けて何か言ってたけど、
ほとんど記憶に残ってない。
ただ、混乱しながらも、何とか娘さん
と結婚の予定なんて全くないと言う
ことだけは出来た。そしたら今度は
向こうが目が点状態、あからさまに
困惑してる。そして、出てきた言葉は
「君はウチの娘と付き合ってて、
卒業と同時に結婚するんだろ?」
それに対して、俺が、娘さんとは
確かにお付き合いをしていたが、
それはずいぶん前のことで今はもう
何の関係もない。何だったら友人や
サークルのメンバーに確認して
くれても良いと言うとおっさんは
ますます混乱状態。もちろん
こっちも訳が分からない。
それでも何とか話をして、
ファミレスで大の男二人がおろおろ
してても埒があかないので、A本人
を呼び出して話を聞いてみようと
いうことになった。
待ってるとAが到着したんだが、その
姿がもう酷いのなんの。
髪はボサボサだし顔色は悪いし目の
下にクマ出来てるし服も着古した
部屋着って感じだし、一目でまだ
ネトゲにはまり続けてるんだな
と分かる姿。
おっさんも娘の姿にビックリしてた
みたいだが、とにかくという感じで
Aを問い詰め始める。
「お前は卒業と同時に結婚すると
言ってたが俺君は全く知らないと
言ってるぞ。どういうことだ」とか
「そもそも今は付き合ってさえいない
と言う話だぞ」とか「その恰好は何
なんだ」とか。だが、Aはうつむいた
まま何も答えない。
やっと変化が起こったのは、その光景を
呆然と見てた俺が、卒業したら云々って
話だけどそもそもAは卒業できるのか?
と頭に浮かんだ疑問をそのまま口に
出した時だった。
Aはびくりと震え、おっさんはえっ?
って感じでこっちを見た。おっさんに
どういうことなのかと聞かれて、上記の
別れた事情とかその後大学で姿を見て
ないこととか、今の恰好見てもネトゲ
やめてるとは思えないとか説明すると、
おっさんの顔がみるみる真っ赤に
なっていった。
そして、それまでは混乱しながらも
ある程度冷静に話をしていたおっさん
が大激怒。どうなってるのか全部説明
しろと怒鳴りまくる。周りは俺たちに
大注目。俺と飛んできた店員がおっさん
をなだめて怒鳴るのはやめさせたが、
顔は真っ赤のままで目が血走ってて
鬼の形相。
それで観念したのかAがとうとう事情
を語り出した。親には誤魔化し続けて
いたが、俺と別れた後もネトゲに
のめり込み続けて単位全然とって
ないこと。
成績不良で奨学金を停止されてバイト
もやめて仕送りだけじゃやってけなく
て借金があること(Aは一人暮らし)。
就活も全然してないこと(そもそも
単位とってなくて卒業できないから
就活しても無意味だけど)。
通常の四年での卒業時期が迫ってきて
親から将来の話や就活の話が出て
焦ってたこと。
そんな中で俺が結構良いところから
内定とったという噂を聞いて、それを
言い訳に使おうと考えたこと。
何とかよりを戻してその言い訳を
事実にしようとしたが、連絡するのが
気まずいのとネトゲの誘惑に負けて
何もしないままずるずる今日まで
来たこと。
なさ過ぎて怒りもあきれもなく、
これ図々しいスレに投稿できるなあ
とか余計なこと考えてた。
おっさんの方はそこまで聞いた
ところで怒りに震える声で
もういいと遮った。
それからおっさんは俺に向かって
申し訳ありませんでしたと深々と
頭を下げた。そして、後は娘と話を
しますと言ってAを立たせ、こちら
の勘違いでご迷惑をおかけしました
とまた頭を下げた後、伝票を持って
ファミレスから出て行った。一人
残された俺は、一体何だったんだと
思いながら家に帰った。
そして、最近、おっさんから丁寧な
詫び状が届いた。それによるとAは
大学をやめて実家に帰って親の
管理下に置かれ、おっさんの知り
合いの会社で働いて借金を返すこと
になったらしい。
図々しいにも程があるレベルの言い訳
に使われて、騒動に巻き込まれたが
現実感がなさ過ぎたせいか実害が
少なかったせいか怒りは
そんなにない。
社会復帰不可能なところまで
行っちゃうこともあるネトゲ廃人の
中では、まだAは引き返せるところで
誤魔化しが破綻して良かったのかなあ
ってのが正直な感想。
ただ、もうすぐ新生活なのに人一人の
人生が悪い方に変わった重い話を一人
で抱えたくないし、かといって友人や
同期たちに話しづらいし、匿名のここ
でフェイクを交えつつ吐き出させて
もらった。
こんな長文を読んでくれた人、
ありがとう。
4月から頑張ってね
よかったなあ
いやあ、Aのお父さんが人格者で
良かったねとしか言いようがない
よかったよかった
そこで親子そろっておかしな人
たちっているからさ。590のせいで
大学にいけなくなったとか嘘つき
はじめる女もいなくないし
いやーあぶないあぶない
大学生が就職できない中、その
理論整然とした文章力を見ると、
採用されたのも良くわかる。
会社には結婚目的の毒女が沢山
居るから、人の良さは出さない
ように気をつけなさいね。
ストレスなく読めたなぁ
大学は卒業できず借金まで背負ってる
と判明したおっさんはどんな気持ち
だったのかなあ
そんな精神状態でよく冷静に
対応してくれたと思うよ
ほんと長文なのに
すごく読みやすかった。
親父さんが常識的な人でよかったね。
すごいな。
な。一人暮らしの娘に会うまえに
いきなり嘘彼氏の家に直行とか、
彼氏の家の場所を調べたりとかの
行動力にもちょっと
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