引用元: ・その神経がわからん!その66
満員電車で身を捩るくらいしかできない状況で、逃げることもかなわなかったらしくて、もうけっこう長く塞ぎ込んでいるそうだ。
上司は普段美味しそうによく食べる恰幅のいい人。
だけど、もともと家族思いないい父いい夫だから、娘さんがあまりにかわいそうで食事が喉を通らず、ひどくやつれてしまった。それでも「プロジェクトの佳境で倒れるわけにはいかない」とゼリー飲料をなんとか飲んで踏ん張っている。
(ちなみに出勤時刻に自由が利いて路線の近い奥さんが娘さんの登校に付き添っているそうだ)
娘さんのことも上司のこともみんなで心配していたのだけど、A太が「痴漢の何が嫌なんだ、触られただけだろ」などと言い出して、数人がそれに同調した。最初のうちは隅の方でヒソヒソと言い合っていたので、いい気持ちでは無かったが痴漢の問題はデリケートな面もあるから放っておいた。
そうしたら徐々に声が大きくなり、たしなめもしたのだけどやめようとせず、ついには上司の耳に入ってしまった。
上司、最初なんとかおさえて「なぜつらい思いをしている人がいるのにそんな心のないことが言えるのか」と冷静に諭した。
しかしA太はあろうことか痴漢冤罪を持ち出し、「娘さんに小遣いはあげていますか?」「冤罪で騒いでいるのでは?」などと失礼どころの騒ぎじゃないうえに的外れもいいところな主張を繰り広げた。
娘さん、恐怖のあまり悲鳴も出ない状況で、満員電車で逃げることも痴漢を特定したり捕まえたりすることもできていないのに、だから苦しんでるのに、痴漢冤罪なわけが無い。
終いには「触られるくらい、俺はむしろウェルカムですけどねぇ」などと下世話に笑いやがった。
上司の顔が、マスクから出てるとこだけでもわかるくらい真っ赤になった。
堪忍袋の緒が爆散する音がきこえてきそうなくらいだったのだけど、上司、怒りすぎて「お前……!」から言葉が続かない。
助太刀するかと思った瞬間、誰よりも早く、A太の仕事の相方であるB助が口を開いた。
みんなが発言する直前に滑り込んだものだから、怒鳴ったわけでもないのに低いB助の声がよく通って、どよめいた。
当然、A太は、
「は!?お前何言ってんの!?」
と食って掛かったけど、想定外の切り口だったからか、声が裏返っちゃって情けないのなんの。
B助は完全に汚物を見る目で、「痴漢に遭うってのはそういうことだろ?ウェルカムとかド変態もいいとこじゃねぇかよ。
お前みたいな特殊趣味の変態と普通の女の子の感覚を比べようとするのもおこがましいわ」とぶった切った。
A太は奇声をあげながらB助に向かっていったけど「密だわ、寄るな変態」とB助がファブリーズを噴霧。
それを見た笑い上戸の女性社員が吹き出して、やっと私達も我に返った。
動き出した男性社員何人かでA太は男子ロッカーへ連行され、上司は補佐が外に連れ出してた。
B助は普段あまり言葉数が多い方ではないけど、内外に向けたフォローが細やかで的確で、優しさも能力も周りからすごく信頼されている。A太が「痴漢なんて」と騒いでる時に何度も宥めていた。
それでも止まらないので業務も可能な限り社内チャットでやりとりするくらい避けてた。
それでもコンビで動かざるをえない時も多くて、おそらく私達よりA太の暴言を聞かされていただろうし、腹に据えかねるものがあったのかもしれない。
2人の持っている資格の兼ね合いで組んでもらってたけど、A太と同じ資格持ちの新卒くんが今年入社。
来月から新卒くんとB助のコンビになるのがわかっていたのも、B助の背中を押したかもしれない。
A太の触られるのウェルカム発言は『美人なオトナのオネーサンに遊ばれちゃうボク』みたいな妄想の産物だったらしい。
キモい。3文字以上感想を述べたくないくらいキモい。
でも、その男性社員も痴漢についてそれまで『異性に体を触られるのはそんなに嫌なのか、女性って繊細だな』くらいの認識だったらしい。好きな人以外に触られるのなんか、相手がどんなイケメンでも気持ち悪い変態にしか見えない。
しかも上司の娘さんみたいな中高生から見たら社会人なんて基本みんなオッサンなのだから、痴漢など気色悪くて汚いオッサン以外の何者でもない。
ソレに無理矢理触られるなんて、もの凄く怖いし屈辱的だ。
「そりゃそうだよな。自分が男故に想像が足りてなかった」と難しい顔をしていた。
あれから数日。
A太は個人的に上司に謝罪。
気持ちよく許してはやれないと言われて小さくなってる。
当たり前だけど、女性社員はもちろん、男性社員からも腫れ物扱いをされている。
A太に同調していた数名は、変態の同類としてヒソヒソされている。
そもそもこいつらはA太に同調していただけで声は大きくなかった。
自分たちがしていたことをそのまま返されている状態だし、面と向かって言われたわけでもないので文句も言えないみたい。
しかし痴漢に遭ったショックってそんなに想像つかないかね?
冤罪は卑劣だし憎むべきだと思うけど、その可能性が無い話に無理矢理冤罪のことをこじつけるのには呆れた。
そして被害者の受けるダメージに対して想像も理解もあまりに足りなすぎて、Aと取り巻きの神経わからん話。
長文失礼しました。
痴漢被害者女性の立場をリアルに想像出来る男性が少ないのが現実だとは思うが、
その中でもA太は根拠も無く自信満々で一際タチが悪いな
痴漢が女性にとってどれほどおぞましい存在かを端的に伝えられる、B助さんのような頭も人間性も優れた男性が
職場にいてくれて良かったね
被害者女性がどれだけつらいのか想像できないのは、性差もあるから仕方ないとは思うのですけどね。
あまりピンときていなかったらしい男性社員達も『B助のおかげで痴漢のえげつなさに気付いた』と言っていましたし。
それにしてもA太はあまりにあんまりでした。
若い女の子が成人男性に痴漢されたことを自分の身に置き換えようとしたのでしょうが『年上異性から触られる→オネーサンに触ってもらう』は流石に頭の中ピンク色かよソレばっかかよと男性社員からもフルボッコだったそうです。
B助がビシッと言ってくれて本当によかった。
もともと信頼のおける人物でしたが、私や周囲の人のなかではB助株が爆上がり中です。
それが不要な男性は、異性に対して質より量になりがちなので
好意を持たない異性と接触することに対しても、女性と男性では感じ方が大きく異なる
女性は全体的にほんのりと男性のことが嫌いって言うしね
男女でやはり感覚の違いはありますよね。
本能的な部分なのか文化や社会通念的な部分なのかはわからないですが、性が絡むことはお互いに完全にわかり合うことは難しそうです。
そんな中でも歩み寄ってくれるB助のような人がいてよかったと思います。
完全な理解は無理でも、理解しようと考えることをやめないようにしたいです。
上司の娘が痴漢されてアホ(>>87でいうところのA)が暴言吐いたところまでは一緒だけど、そこから違うのがそいつの教育係がいきなりアホのケツを揉みしだいた事
当然アホは飛び上がって「何するんですか!」と抗議するわけだけど、教育係は「いきなり触られてお前はどうだった?気持ちよかったか?こんな広い部屋で同じ会社の、しかも男同士であってもいきなり触られれば今のお
前みたいに驚くし不快に感じる。満員電車という逃げ場のない場所で、男か女かも分からない見知らぬ奴に触られる恐怖はそれ以上なんだぞ!それすらも分からないのか!?」って怒られ周囲から冷たい目で見られてアホは
やっと自分の発言の馬鹿さ加減に気付かされたんだと
まぁアホは結局教育係の厳しい指導に耐えきれずにその数週間後に辞めちゃったらしいけど
A太みたいなアホって、やっぱりいるんですね……。
男性にとって自分が被害に遭ったらという想像が難しいのはまだわかるんです。
だけど、被害者を否定できる神経は本当にわからない。
理解できないことは仕方ないけど『自分が理解できないんだから取るに足りないこと』みたいな感じ、ホント頭にきますね。
わからなくても『つらい思いをしている』という現状に寄り添うなり何かありそうなものなんですけどね……
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