登場人物はほぼ亡くなっているくらい
昔、時代的には太平洋戦争より前
とある子供が3人の夫婦(男2人に
女1人で、当時としては少ない方)
の親戚に女の子が産まれたが、
母親の体調が優れず、乳も出ない
たまたま子が少なく、且つ乳が
沢山出た夫婦の所に、赤ん坊は
預けられることになった
2年経ち、3年経っても、父親が
たまに顔を見にくるくらいで
その子は預けられた家で育つ
昔の田舎だから大らかなもので、
籍だけは本当の親の所だけど、
特に養育費とかの取り決めもなく、
「1人や2人増えても一緒」
みたいな感じだったらしい
さて、その子が就学年齢になり、
親元に返すか否かということになり、
両親揃って家にやってきて話し合い
をしたが、養い親の方は情がわき
まくりで余り返すことに熱心ではなく
実両親の方も「まぁ引き取らなきゃ
おかしいだろうけど…」くらいの感じ
肝心の女の子も、実両親には懐かず、
よそよそしい 。かえって一緒に育った
末の男の子の方が性格的なものも
あって、物怖じせずに、親戚に
はしゃいでいる
すると女の子の母親が「だったら
あっち(男の子)の方がいい」と
言い出した。 「我が子とはいえ、
情はないし可愛くもない、自分は
もう跡取りを産むのを望めない
かもしれないし、どうせなら男の子
と取り替えたい、お宅はもう一人、
男の子がいるんだからいいじゃ
ないか」という主張
ちなみに父親の方は入り婿ということ
もあって空気。
入らないから切る
女の子もそのままで両親は帰って
いったが、 母親はちょっと精神的に
おかしくなってたのか、「私の子供
を返して貰えない、人攫いだ」と
周りに吹聴して歩いた
しかし、その「子供」というのは
産んだ我が子ではなく、預けた家の
末の息子だったそうで、 事情を
知っている周りの人はただ宥める
だけだったという
時々、預けた家にも「息子を返せ」
ということもあったらしいが、
寝付きがちだったこともあり、実力
行使まではなく、どんどん年月は
経ち、女の子は預けられた家から
普通にお嫁にいったそうな
女の子の母親は、お嫁にゆく少し
前くらいに亡くなったらしい
この話は祖母から聞いた話で、
祖母は預かった家の長女
一度、弟と妹(預かり子)を連れて
いる時に、件の母親と会ってしまい、
こっちに向かって来たので、心臓の
飛び出る思いで二人を引っ張り、
必死で逃げたことがあったそうだ
弟(妹)を取られる!という思いから
か、髪は乱れ、目は爛々として、
まるで山姥のように恐ろしく
見えたんだと言う
ちなみに妹は可愛かったらしいが、
預かり子ということで逆に大事にされ、
汚れ仕事はさせない、上の学校まで
きちんと出すという違いが羨まし
かったそう
あまり裕福な家ではなかったから、
自分はよそから回ってきた継ぎ当て
のある服を着てても 、妹は新しい服を
着てたのが「そんなもんか」と思い
ながらも羨ましかったとか
養育費、教育費なんかは貰ってない、
男の子クレからは付き合い自体が
なかったみたいだから、 半分は
意地もあったのかなという話
わかりにくい&地味過ぎたらすまないw
昭和の頃は圧倒的に
男児>>>>女児 だったとはいえ
何とも気持ちの悪い話だな
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