引用元: ・◇修羅場◇part60
754: 恋人は名無しさん 2008/06/19(木) 15:13:17 ID:NKHFeB9rO
登場人物
私子 自分、当時20歳。
(私子家族/両親、兄二人)
K 元カレ、当時23歳。
(Κ家族/両親、妹二人)
今から3年前なんだけど、私子はKと別れの際に居ました。
理由はΚの浮気とその他諸々。
Κとは4年近く付き合っていて、結婚話も出てた程の仲だった。……少なくとも周りから見れば、の話だが。
私子の両親は非常にΚを気に入っていて、また私子もΚの両親に気に入られてた。
結婚したら住まいはどうしようか、孫は何人欲しいだ、式場はココが良いと、周りから結婚を進められていた感じ。
私子を除く周りの全てが浮かれてたと思う。
Κも、私子の両親やΚの両親の前では凄く良い人だった。
私子さんと一緒になれたら幸せだ、それだけで自分は仕事を頑張れる。
私子さんも素直で従順だが、芯がしっかりとしていて、素敵な方だと思う。
結婚したい、自分がずっと守っていきたい。
↑
こんな事ばかりを言って、実際は違った。
焼肉屋等に行けば、Κが満足するまで自分は食べる事を許されなかった。
そのくせ店員が来たら、私子のお皿に焼き上がりの肉を入れて、「熱いから火傷しないように気をつけて食べなよ。」と優しいんだよアピール。
私子もΚも、もちろん働いていたし、なのにご飯代やデート代、Κの欲しがる物など、私子が全て持っていた。
自分でもバカだなって思いながらも、『また怒らせたら何を言われるか解らない』と言う恐怖感みたいな感情ばかりが先走って、何も言えなかった。
私子の休日は土日が基本で、Κは日曜と水曜休みが基本だった。
そこにも文句を言われた。
Κ「付き合っている男に休みを合わせないなんて、私子は単なるバカだ、ゴミクズみたいなもんだ。早く休みを変えろ。お前みたいなヤツが会社の人と一緒に働けるワケがない。」
私子「会社が決めている休みなんだから、無理だよ。」
Κ「なら有給使うなり休むなりしろ、お前は本当に単なるバカだな。それくらいの事も考えつかないのか?
無能め。」
思えば、周りから結婚を進められはじめた頃から、こんな感じだった。
このままじゃ私子自身が駄目になってしまう、と思い立ち、自分の母親に訴えかけました。
私子「Κと別れたい、あの人は皆が思っている程に立派な人じゃない。もう顔を見るのも辛い。」
母「アンタの勘違いでしょ。アンタみたいな女、他に誰が嫁に貰ってやるって言うと思うの?」
当時、母はマリッジブルーだと思っていたようで。
私子「あの人の本性を見せてやりたい、Κは変わったんだと思う。」
こう言ってから、少し聞く耳を持ったんじゃないかな。
その夜(多分20時くらいだった)、私子の父が帰ってきてから私子の家族だけで話し合いをしました。もちろん兄二人も参加。『二人きりの時だけ、会社の休みを合わせろ、私子が食べ始めていいのはΚが食べ終わってから、食事代も何もかも全てが私子持ち。Κが要求した事を飲まなければ不機嫌になったり、怒鳴られたり無視されたりする。』
こういう人なんだよ、と伝えても家族は納得しないようだった。
だって他人には優しい顔しかしないから。
だから家族はΚに電話するようにって言ってきたんだよね。
正直もう電話すらしたくない気分だったけど、吐き気を我慢して携帯から電話したんだ。Κの声をみんなが聞けるように設定してから。
ここで凄く都合良い事が起きてくれたんだ。
Κ「なんだよ」
私子「もしもし、あのね、今なにしてる?」
まず、想像もしなかったΚの電話対応に家族はア然。
Κ「お前に関係ないだろ?無能で低給な方は仕事もラクで羨ましいですね、将来は男に養って貰えば良いと考えているんだろうけど。」
私子「ごめんなさい、今仕事中だったの?」
Κ「会社の同僚が紹介してくれた子に会いに行く途中。写メ見せてもらったけど美人なんだよねー、お前みたいなブスと違ってさぁ。」
父も母も兄二人も、みんな信じられないって感じの顔してた。
あたしもまさかΚが浮気みたいな事をこれからするだなんて考えが及ばなかったし、この時は悔しかったけど、今ならナイスタイミングって思う。
私子「なんでそんな事するの?私子と結婚するんじゃなかったの?」
↑これは悔しくて思わず出た言葉なんだけど、Κは期待通りの返事をくれました。
Κ「は?別に俺から結婚したいとか言ってないし。てゆーかさぁ、お前まさか俺のやる事に文句つける気?
結婚したら氏ねよ、そしたらお前の保険金で好きなだけ遊んでやるから。」
Κはこう言うと鼻で笑って電話を切りました。
悔しくて悔しくて泣き始めた私子を兄貴が慰めてくれた。
今考えるとかなりの兄妹愛だけど。
それで、私子が結婚したくない理由を解って貰えたんだ。
このお陰で、結婚話は取りやめようという流れになりました。
それだけで充分だった。後は自分で別れを告げようと決めてたし。
理由は『結婚を控えているし、新居も探したい。その為に挨拶に来た』と。
父は今までΚにとっていた態度を急変させ、母は姿すら見せない。
兄二人はΚに質問をした。
『昨日の夜、何してた?』
Κ『昨日ですか?……同僚と残業したあとに飲みに行ってました^^』
本当にそうなんじゃないか、と思うくらいにスラスラと言葉が出てきた。
兄はそれだけで黙ってしまい、私子は喋りたくもないので沈黙。
知られているとは知らないΚは、『ご都合が良くないようでしたら、また後日お伺いします……』とだけ言っていなくなった。
その晩は、Κから私子に対する悪口等のオンパレードメールや電話がきまくり。
一応証拠にもなるし、いざとなったらコレを突き付けて婚約解消してしまおう、となった。
Κ家族の構成は、両親、Κ、妹二人。(祖父祖母は他界。)
私子はΚ妹と仲良くて、メールも電話も遊んだりもしてた。
用意した食事を半分くらい平らげた頃、私子父がΚ両親に言った。
私子父『誠に勝手ですが、息子さんと私子の婚約を解消して頂きたい。』
Κ両親『え?』
Κ家族がみんな固まったように思えた。
Κ『やだなぁ、お義父さん。』
口は笑ってても、目が笑ってない。
顔は私子父に向いてるけど、視線は私子。
小説や漫画の表現だけだと思っていたけど、そんな表情をする人が実際居ると思わなかった。
普段から無口な私子父が、この時ばかりは饒舌になってた。
たまたま聞いてしまった電話のこと、私子にきたメールの事、電話した時に録音していたテープがある事、なによりΚは私子を人間として扱っていないように感じる事。
全て告げた時はΚ両親は信じられないと言った顔をしていたけど、私子に届いた数々のメールや録音したものを聞かせたら、信じてくれたようだった。
そうして、婚約どころか別れるという流れにまでこぎつけた。
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