引用元: ・その神経がわからん!その63
母は自他ともに認める器用貧乏な人で、本人の言い方を借りると
「ちゃっちゃっとやってとりあえずごまかすのはうまいんだけど
腰をすえてじっくりやるのは苦手」
でも父と別れてから、一人で「ちゃっちゃっと」働いて家事して
私を育ててくれたので感謝している
以前、父と母と私は、父方祖父の持ち家に3人で住んでいた
祖母は他界していて、祖父は父の姉(伯母)の一家と同居していた
家は当時で築50年を超えていて、古くてあちこちガタが来ていたけど
母が特技の「ちゃっちゃっと」を発揮して
たとえば壁板がちょっとはがれたとか雨戸の戸袋の引っ掛かりを直すとか
さらには犬小屋を作るとか、男手を借りなくてもできていた
母が言うには
「お父さんに頼んでも、「置いといてくれ、そのうちやるから」って言って
いつまでもやってくれないんだもの、自分でやるしかない」
旅行のお土産のお人形とか飾り皿とか置いてあったんだけど
釘が古くなっていて、錆びて折れたからだった
父が晩酌している目の前で起きたことなので
母が「びっくりしたね、お父さん、取り付け直してくれる?」と頼んだ
父はいつもの「置いといてくれ、そのうちやるから」
母「そう?でも釘を新しくすればいいだけみたいだから、私がやっちゃっていい?」
父「俺がそのうちやるって言ってるだろう!」
母「いつ?」
父は答えず、隣で、父の晩酌のおつまみをつまみ食いしていた私に
「何をしている!早く寝なさい!」と怒鳴った
父にお酒をついだりおつまみを食べたりしながらその日にあったことを話すのは
毎晩の楽しい習慣だったので、怒鳴られた私は驚いて硬直し、ぼろぼろ涙が出てきた
母は「○○(私)に八つ当たりしないで!」と父に言い、
私を立たせて「お風呂に入っちゃいなさい」と浴室に行かせた
私が風呂から出てくると、棚は直っていて、母が工具を片付けていて
父はどこかに出かけてしまっていた
何日か父は帰ってこなくて、母はその間に私を連れて自分の実家に帰った
その年は母と私は行かなかった
元日の夜、伯母から母に電話がかかってきた
伯母「××(父)が、若い女(A)を連れてきたわよ!
『△△(母)が○○を連れて勝手に家出したんで、Aに家のことをやってもらってる』
って言ってるけど、どういうこと!?」
母、あきれて「はあ……じゃ、私と別れてAと一緒になりたいんでしょうね」
伯母が父を?りつけると
父「いや△△がちゃんと謝ってくれば、元通りになるから」
A「なにそれ!奥さんとはとっくに別れたって言ってたじゃない!」
(Aは正月の挨拶ついでに結婚の挨拶だと思って来たらしい)
と、正月からカオスだったそうだ
やがて父は「未成年(!)に手を出してしかも不倫」と、Aの親に怒鳴り込まれたが
「家のことをやってもらってただけだ、△△が謝って戻ってくれば、Aは帰っていい」
とぐだぐだ
伯母「△△さんが何を謝ればいいの?」
父「俺がやるって言ってたのに、俺の目の前で棚を直したんだ
△△は自分が器用だからって、これ見よがしに、俺を馬鹿にして」
伯母「あんたは△△さんより上手に棚を直せたの?」
父「俺はやろうと思えば何でもできる
ただ、△△が先にやっちゃうから、やる必要がなかっただけだ」
伯母「それなら、棚も直してもらってよかったじゃない」
父「そういう問題じゃない!」
伯母「じゃ、△△さんは何を……」(以下ループ)
父と母は離婚、祖父が父の相続分から差し引いて慰謝料と養育費を払ってくれた
父とAは再婚した
母によると、Aは未成年だし騙されていたようだし
これから父の後妻になるのは罰ゲームも同然だし、Aには何も請求しなかったそうだ
私はだいたいの経緯はわかっていたが
上記のような詳細は、私が大人になってから伯母に教えてもらった
で、正月早々、伯母一家と祖父のところへ
平然とAを連れて行った父の神経がわからない
しかもAが望んだ「結婚(再婚)の挨拶」ならまだしも、「家政婦」扱いで
いくら大人になったからってあなたに父親である弟の醜態を事細かに話して聞かせた伯母さんの神経の方が分からないよ
姉弟揃って神経分からん話だ
私が伯母に聞いたからですよ
なんで隠さなあかんのよ
知る権利はあるだろう
神経分からない親子
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