引用元: ・今までにあった修羅場を語れ【その26】
4年付き合った5歳年下の彼女がいる。
知り合った頃、俺は派遣社員で彼女はその派遣先でバイトしてた。
それで知り合ったんだが、結婚を意識するようになってから
やっぱり派遣じゃ向こうの親にも信用がないんじゃないかと思い、
ちゃんと社員になってから挨拶に行こうと思い、就活して2年前に正社員になった。
誰もが知ってる大きな会社じゃないけど安定企業だ。
彼女には、ちゃんと正社員になって仕事にも慣れてきたらご両親に挨拶に行きたいと言ってあった。
嬉しそうに応援してくれていた。
先日、仕事にも慣れてきてちゃんとボーナスも貰えるようになったから
来年早々にも挨拶して、春には結婚しようって言った。
涙を流して喜んでくれてたんだ。
なのに、今日大事な話があるって呼び出されて行ったら、隣に男がいた。兄貴だそうだ。
で、促されるままに喫茶店に入って聞かされたこと。
彼女、バツイチで子供がふたりいるんだってさ。
16と18の時に男の子を産んだんだって。
知り合った時は離婚した直後だったそうだ。
それ聞いて、最初はビックリし過ぎて何も言葉が出なかった。
少し沈黙が続いてようやく「そんな大事なこと何故隠してたんだよ」って聞いたら
「だって聞かれなかったし」って言われたけど、知り合った時はまだ20歳で
まさか子供がいるとは全然思わなかったし。
でもさ、4年付き合ってて聞かれなかったから言わないってずるくないか?
いくらでも言うチャンスあったんじゃないか?
そう聞いたら、横にいた兄貴が急に凄みだして「おまえも童貞じゃないんだから
子を産んだ女かどうか抱いたらわかるだろうが」って言われたけど
自慢じゃないが俺、彼女が初めてだったしその後も彼女しか知らないし
そんなのわかんないよ。
何度も彼女のアパート泊まったけど、子供の写真一枚見たことないし
それらしいものも何もない、普通の女の子の一人暮らしふうだったし。
更に「今更結婚は無しなんて言わんだろうなぁ?」とか睨まれたわ。
彼女の方は「嫌いにならないで!俺君と結婚したい!」とか涙目で言われたけど無理だわ。
「ごめん、裏切られた気持ちで一杯で結婚とかもう考えられないよ」って言ったら
兄貴が拳を俺の目の前に突き出してきて、そう言うのも無理だった。
「殴って気が済むなら殴ってくれ。でも結婚はない」って言った。
彼女泣きながら店を出て、兄貴も追いかけて行った。
3人分のコーヒー代は手切れ金だと思って払ってきた。
終わったわー。彼女との結婚を目標に頑張ったこの2年は何だったんだろう。
正社員になれたと言うことを前向きに捉えるしかないのかな。
明日、クリスマスに予約していたホテルとディナーをキャンセルしないと。
彼女がいる、じゃなくて、いた、だ。
正社員になって安定したんだからいいじゃないか
ずっと黙ってた挙げ句、聞かれなかったからって開き直って恫喝する。親も言わないって国籍血筋からして怪しいんだから弁護士に相談してはっきり切るなり引っ越した方がいいよ
平成の終わりに自爆してくれて清々しい年明けと年号になって良かったじゃないか
そんな地雷と結婚せずに済んでラッキーだと思えば良い。
“入籍してから離婚歴と子供の存在を知らされる”
という最悪だってあり得たんだし
入籍前に告白する程度の誠意と良心があった
ということに心から感謝してから
彼女のことはすっぱり忘れましょう。
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